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家に常備しておきたい防災手袋

災害がいつ発生するかは予測が難しく、そのため日頃からの備えが重要です。防災グッズとして水や食料を用意する方は多いですが、手を守る「手袋」の重要性については意外と見落とされがちです。しかし、災害時には多くの危険が伴い、手を守ることがケガや感染症を防ぐ重要な対策になります。この記事では、防災に役立つ手袋の必要性と選び方について詳しく解説します。


災害時に手を守る必要性

災害が起こった後の片付け作業では、がれきや破片が散乱し、手を負傷するリスクが高まります。特に災害時には病院が混雑していたり、傷が適切に処置されないまま感染症に発展する可能性もあります。こうしたリスクを減らすためにも、丈夫で適切な手袋を用意しておくことが大切です。

ケガを防ぐ

災害後の作業では、ガラスの破片や鋭利な金属片を扱うことも少なくありません。手袋をしていないと、これらの破片が手に刺さったり切ったりする可能性が高まります。特に深い傷の場合、破傷風菌などの感染症を引き起こすリスクもあるため、しっかりとした手袋で手を守る必要があります。

感染症のリスクを抑える

水害の後には泥水が流入し、その中には細菌やウイルスが含まれていることがあります。裸手でこれらに触れると感染症にかかる危険性が高まります。特にレプトスピラ症や腸管感染症といった病気は災害後に発生することが多く、適切な手袋を着用することで防ぐことができます。

汚れや摩耗から手を保護

瓦礫の移動や物資の運搬では手が汚れるだけでなく、長時間作業による摩耗や擦り傷も生じます。これを防ぐためにも、手袋は欠かせないアイテムです。


防災手袋の選び方

災害時にはさまざまな状況が想定されるため、どのような手袋を選ぶかが重要です。手袋の種類によって特性が異なるため、自分や家族のニーズに合ったものを選ぶことを心がけましょう。

1. 耐切創性のある手袋

災害後の片付け作業では、切れにくい手袋を選ぶことがポイントです。耐切創手袋と呼ばれるタイプは、特殊な繊維やコーティングで作られており、ガラスや鋭利な金属片などによる切り傷を防ぐことができます。これらの手袋は、日常的に工業作業でも使用されており、その高い安全性が特徴です。

耐切創性の目安として「耐切創レベル」という指標が用いられ、1から5までのレベルで評価されます。災害時に使用する場合は、最低でもレベル3以上のものを選ぶと安心です。

2. 防水性のある手袋

水害や泥水の処理が必要な場合、防水性の手袋を選びましょう。一般的な軍手では繊維の隙間から水や泥が染み込むため、防災には適していません。塩化ビニル製やゴム製の手袋は防水性が高く、泥水や汚染物質から手を守るのに役立ちます。また、長時間の作業でも耐久性があるものを選ぶのがポイントです。

3. フィット感と操作性の良いもの

作業中に細かい動作が求められる場合、手にしっかりフィットする手袋が便利です。手袋が緩いと作業効率が低下し、逆に危険が増すこともあります。ゴム製の手袋やフィット感の高いものを選ぶことで、快適に作業を進められます。

4. 汚れを防ぐ手袋

汚れがつく作業が想定される場合、天然ゴム製などの手袋を用意するのがおすすめです。汚れや臭いを抑える加工が施されているものを選べば、快適に使用できます。


防災手袋の活用シーン

災害時に手袋が活躍するシーンは多岐にわたります。以下にその一例を挙げます。

瓦礫の片付け

割れたガラスや木片、金属片などを撤去する際には、耐切創性の高い手袋が必要です。

泥水の処理

水害後の片付けでは、防水性のあるゴム手袋が役立ちます。泥水や汚染された水に触れないようにすることで感染症のリスクを抑えます。

物資の運搬

物資や荷物を運ぶ際には、滑り止め加工が施された手袋が便利です。特に長時間の運搬作業では、グリップ力のある手袋が手を保護し、疲労を軽減します。

DIYや修繕作業

災害後の緊急修繕やDIY作業でも手袋は欠かせません。フィット感の高い手袋を選ぶと、細かな作業もスムーズに行えます。


手袋を常備する際のポイント

防災手袋を用意する際には、以下の点に注意しましょう。

  • サイズの確認: 家族全員分のサイズを用意しておくことが大切です。特に子ども用や女性用のサイズも忘れずに準備しましょう。
  • 種類をそろえる: 耐切創性、防水性、滑り止めなど、異なる特徴を持つ手袋を複数種類備えておくと安心です。
  • 備蓄場所を決める: 手袋をすぐ取り出せる場所に保管しましょう。防災リュックや車のトランクなど、複数の場所に分散しておくと便利です。

まとめ

災害時の備えとして手袋を常備することは、ケガや感染症のリスクを減らすために重要です。耐切創性や防水性、フィット感など、手袋の選び方を意識し、家族全員の分を準備しておきましょう。災害は突然やってきますが、備えがあれば被害を軽減することができます。

今からでも遅くありません。防災用品の中に、手を守るための手袋を加えてみてはいかがでしょうか?