災害に強い家を建てたい
災害のニュースが近年頻繁に報道されています。家を建てる際、住みやすさは費用など考慮すると思いますが災害の強さも重要な要素です。建物の被害は地震だけではなく台風や水害によるリスクがあるので、災害を意識した家について考えてみましょう。
地盤の強さ
地震の多い日本では、災害といえば地震と考える人は多いでしょう。1995年に起こった阪神・淡路大震災では住宅の倒壊による圧死が死因の83.3%を占めました。これは新耐震法(1981年施行)以前に建てられた住宅が多く倒壊したことが原因と考えられています。また、地震の揺れによる家具の倒壊により死傷を負うこともあります。
災害の強い家も大切ですが、同時に土地の地盤の強さもチェックしておくことも大切です。地震に強い家を建てても、地盤が弱ければ意味がありません。
停電対策
台風や大雨などによる災害も増えています。災害発生中の停電は、生活に多くの支障をきたします。その対策として、近年増えているのが蓄電池を備えた家です。蓄電池はエネルギーを有効利用するものですが、停電時でも電気を使うことができます。蓄電池の性能も向上しており、太陽光発電との併用で12~24時間連続で使用が可能です。
バランスのよい家
外観が立方体や直方体に見えるバランスのよい家は外からの圧力に強い性質があります。一方、1階部分より2階部分が大きくはみ出した家や、窓の配置に偏りのある家は強度が劣ります。奇抜で個性的なデザインの住宅は、それだけで台風や地震に弱いと思っていいでしょう。また、資産価値も下がりやすいので売れにくい家でもあります。
2000年基準を満たした家
戸建ての場合、2000年以降に建築確認された家なら安心できるでしょう。これは2000年に建築基準法および品確法が改正されたためです。地盤調査が義務づけられ、振動で柱が基礎や梁から抜けることを防ぐためにホールダウン金物という金具が義務づけられました。東日本大震災ではホールダウン金物により家が押し流されることを防いだ事例もあります。
2000年以前の戸建て住宅は、この金具が取り付けられていない可能性があるので、必要に応じて補強工事が必要です。
定期的なメンテナンス
地盤が強く、丈夫な家を建てても点検・補修のメンテナンスをしなければ、いざという時に効果を発揮できない可能性があります。数年ごとに家の定期点検を行い、台風や地震など大きな負荷がかかった時には臨時点検を行いましょう。とくに壁のヒビ割れやつなぎ目のズレは速やかに修繕することで建物の寿命を延ばせます。